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こちら 南California 晴天なり

右乳房全摘出手術の日

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【2005年2月3日】

まず、私自身にHAPPY BIRTHDAY!
そして今日はいよいよ手術の日。

誕生日の実感も沸かないまま朝7時半には家をでた。
子供達の学校にはFamily Emergency(家庭の事情)で休みをもらっておいたので今日は
家族全員で病院へ行く。

昨夜から何も食べれないのでお腹がすいているはずなのに緊張のせいか空腹感はない。
子供達は病院の豪華さに感激している(たしかにホテル並みの豪華さ)

まず、チェックインしてすぐに病院用のガウンに着替えさせられた。
手術中に癌腫瘍から一番近いリンパ腺を2本取り出してリンパ腺に移転がないかどうかを
検査するためにニュークリアメディスン(日本語でなんていうんだ?)という所にてその一番
近いリンパ腺を判明するためのDYE(色素)注射を右乳房の周りに4箇所された。

この注射が泣きたいくらい痛かった!!激痛しかも4回も!
ドクターいわく
「あなたの前の奥さんは大きな人だったけど、僕もうすこしで殴られそうになりましたよ」
ほんと、殴りたくなる気持ちわかる!
私の誕生日だとわかると益々申し訳なさそうに謝ってました。(笑)

私がDYE注射をやってる間に主人と子供達は行方不明(?)
後で聞くとランチを買いに行っていたとの事・・人が痛い思いをしとる時にランチか~?

とにかく家族行方不明のままハンサムな看護士のお兄ちゃんに車椅子を押してもらって
エレベーターで楽しく(?)お喋りをしながら3階の手術患者控え室へいく。
主人から私の携帯に電話があり「どこだ?」
2~3回の携帯のやりとりのあとやっと家族は私をみつけた、やれやれ・・(-_-;)""

ナースが血液検査、点滴、心電図と色々やりにくるあっという間に私は管やらコードやら
ですごい格好、子供達はわたしより不安そう。
その間に友達から携帯がはいる。
「これから手術よOKありがとう!また後でね~!」ってな会話で気軽さがかえって気楽。
ナースがあと15分でいきますからねと言ったので携帯をオフにして主人に渡した手術室
にいく直前まで携帯をにぎっていたなぁ私は。

ドクターWallase(執刀医)が摘出位置とエキスパンダーの位置をマーカーで印をつけに
やってきた。
「誕生日おめでとう、私からのプレゼントはあなたの健康です、最善を尽くすからがんば
ろうね」
といってくれた。

ナースが何かを点滴に足した、たぶんこれで寝ちゃうんだろうなぁと思いながら主人と
子供達に「行ってくるからね、また後でね」とキスをして手術室に向かう。

手術室のドアが開いてライトがきれいだなぁと思ったところまでは記憶があった。

気が付いたのは手術室から病室までの移動中の廊下で主人がナースと話している声だ
った。
いいタイミングで「彼女はいつごろ目がさめるんですか?」と聞いている。
(もうさめてるよ~)と言いたかったが声がでない。

病室についても意識がもうろうとしてて寝てるのか起きてるのか判らない、目を開けてみ
た、主人が見えた、なぜか懐かしい。
子供達も
「Mommy-!Your awake!How are you feeling?」
と今にも泣き出さんばかり。

12時30分に始まって5時に終了、4時間30分の手術は無事終わった。

右胸の方に重いような違和感はあるが痛みは全然ない。

ドクターの術後報告では
リンパ腺検査の結果は移転ゼロ、やった!

ただし、最初P海軍病院で取り出した1.9cmの腫瘍のほかにMRIで血のかたまりの影に
隠れて見えなかった別の腫瘍1cmがみつかった。
これで腫瘍の大きさは2.9cmになった。

胸筋への転移もなし、予定どうりエキスパンダーも挿入でき乳房再建へ向けて出発!

ドクターが、あなたはとても手術がしやすい患者さんですね、といってくれた、どもども。

その晩は点滴をひきずりながらトイレいったりしたが手術の痛みは全くない、リンパ腺を
2本取ったところが突っ張る感じはある。

日本の妹から9時ごろ病室に電話があった。
ここは各病室(個人部屋)に電話があってちゃんと直通番号もある!
主人が妹に番号を知らせたとの事、妹も手術が無事済んだことを大喜び、そしてこの日、
甥っ子の健ちゃんが希望の中学に合格が決ったとの知らせ!益々元気が出てきた。

今日は本当にいろいろなことがあった日だった。
節分なのに豆まきが出来なかったのだけが残念、でも悪い豆(腫瘍)を追い出したから
いいかぁ~!



【2005年2月4日】

さすがは大学病院、朝から入れ替わり立ち代りインターンの学生が質問に来る、来る。
それを適当にさばきながら(何を偉そうにぃ~)家族が面会にくるのを待つ。

リンパ腺手術後の腕の運動もなんてことはない実によく腕もあがる。
ただ、ドレインの管とバックが2個脇から下がっているのはどうも心地悪い。

夕方になって家族がお花をもって来てくれた、カードには
「誕生日が手術でできなかったからいつか別の日にお祝いしよう」
と書いてあった。

とにかく私は家に帰りたかったのでナースからドクターに連絡を取ってもらってこの日に
退院していいかどうかきいてもらうと全て順調なのでOKとの事。

あわただしく点滴を抜いてもらいドレインのケアの仕方を聞き、緊急退院!
午後9時に自宅到着。
一晩空けただけなのになぜかなつかしい我が家でした。


ドレイン

私の乳癌右乳房全摘出手術はおわりましたが、これから抗癌剤、シリコンによる乳房再
建手術と今年中は多忙になりそうです。

   -乳房再建と抗癌剤へ続く-



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